【読書レビュー】著書『武器としての決断思考』

読書
ハマタイ
ハマタイ

Software Enginnerとしてオーストラリア移住を目指している

ハマタイ(@hamatai_7109)が記事を書いてます!

コメントやメッセージ、質問はTwitterのDMでお願いします。

以下、簡単なプロフィールです。

  • Software Engineerとしてオーストラリア移住が目標
  • 福岡在住のフロントエンドエンジニア
  • 副業でWeb制作と某プログラミングスクール講師
  • 前職は教育業界のコンサルタント
  • オーストラリアで1年間ワーホリ経験
  • アフリカ・ウガンダでサッカーチームを運営
  • 趣味はサッカー/キャンプ/サイクリング/旅行/日本酒
  • 毎月5冊以上は本を読みます(ジャンルは問わず)

『武器としての決断思考』の読書レビュー

著書『武器としての決断思考』のレビュー記事です。

総合評価 激推です。
項目 ハマタイの格付け コメント
お役立ち度 今すぐ使える考え方
文章表現 引き込まれる文章
コスパ 最高
ハマタイ度 合格

『武器としての決断思考』とは

タイトル 『武器としての決断思考』
著者情報 ★瀧本哲史(たきもと てつふみ)

京都大学客員准教授、エンジェル投資家。
東京大学法学部を卒業後、大学院をスキップして直ちに助手に採用されるも、自分の人生を自分で決断できるような生き方を追求するという観点から、マッキンゼーに転職。3年で独立し、今世紀中には返済できないほどの借金を負ってしまった企業の再建などを手がける。また、他の投資家が見捨てた会社、ビジネスアイデアしかない会社への投資でも実績を上げる。京都大学では「意思決定論」「起業論」「交渉論」の授業を担当し、教室から学生があふれるほどの人気講義になっている。「ディベート甲子園」を主催する全国教室ディベート連盟事務局長。NPO法人全日本ディベート連盟代表理事。星海社新書の「軍事顧問」も務め、本書が単著デビュー作となる。ツイッターは@ttakimoto

刊行年  2011/9/22

あらすじ

 

本書は、著者がいま、
京都大学で二十歳前後の学生に教えている「意志決定の授業」を一冊に凝縮したものです。

今後、カオスの時代を生きていく若い世代にいちばん必要なのは、
意思決定の方法を学ぶことであり、決断力を身につけることです。

もう過去のやり方は通用しないし、
人生のレールみたいなものもなくなってしまいました。

「答え」は誰も教えてはくれません。

となれば、自分の人生は、自分で考えて、自分で決めていくしかないのです。

仕事をどうするか、家庭をどうするか、人生をどうするか?
この本で私と一緒に「自分で答えを出すための思考法」を学んでいきましょう。

きっと、あなたの人生を変える授業になるはずです。

(Amazon)

本を読んだ人の感想

 

こんな人におすすめ!

・優柔不断で自分の意思決定に自信が持てない方
・いつも「なんとなく」という漠然とした理由で行動している方
・ディベートやり方、考え方を知りたい方

『武器としての決断思考』の書評・レビュー

ずっと読みたかった本でした。

瀧本哲史先生の『武器としての決断思考』です。

これまで瀧本さんの著書では
君に友達はいらない』や『ミライの授業』を拝読し、
かなり影響を受けています。

自分なりにまとめてブログ記事に書き残しておきます。

著者:瀧本哲史さんについて

まず著者の瀧本先生ですが、
2019年に47歳という若さで死去されています。

死因は発表されていないそうですが、
膵臓がんではないかとネットでは噂されているようです。

東大法学部を卒業し、
マッキンゼーで働き、
京都大学で客員准教授をするなど、
異例の経歴を持っています。

彼は京都大学で「意思決定論」「起業論」「交渉論」の授業を行っていました。

教室から学生があふれるほどの人気講義になっていたようです。
本書では、その中でも「意思決定論」の授業を重点的に扱った内容となっています。

日々の決断を行う上で、非常に重要な考え方が紹介されています。

ディベート思考とは

本書では「ディベート思考」が紹介されています。

これは絶対的な”正解”を探すものではなく、
「今の最善解」を導き出すものです。

知識をもとに判断し、そして行動に移して修正していく。
これを「修正主義」とも呼びます。

客観的な事実や根拠を使い、
自分の哲学や価値観をもとに最後は主観で決断する。

そういった思考方法を「ディベート思考」といいます。

本書で紹介されたディベート思考について、以下で解説していきます。

  1. “リベルラルアーツ”とは?
  2. 「具体的な行動を取るか、否か」という論題
  3. メリットとデメリットを比較
  4. メリットの3条件
  5.  デメリットの3条件
  6. 反論(ツッコミ)の仕方
  7. 「正しい主張」とは
  8. “専門バカになるな”
  9. おまけ、まとめ

①”リベルラルアーツ”とは?

本論のまとめに入る前に、
僕が印象的だったことを1つ前置きで書いておきます。

「リベラルアーツ」はご存知でしょうか。

大学の授業では「一般教養」という科目のことです。
学生は「パンキョー」と呼んでます。

僕が当時学生のときは、全く重要視していませんでした

むしろ、パンキョーは「単位の埋め合わせ」程度にしか思っておらず、特に興味もない授業でも、まぁ単位取りやすいし受けるか!という安易な気持ちで受講していたのを覚えています。

しかし、本来の「リベラルアーツ」の定義は全く違います。
それは「人間を奴隷と非奴隷に分ける学問」だということです。

「Liberal Arts」すなわち「人間を自由にするための学問」と解釈できます。

古代ギリシャでは、学があるかどうか、が人間を奴隷か非奴隷かを分ける判断基準でした。

現代の生き馬の目を抜く資本主義社会でも、
目には見えない形で「奴隷」という身分は存在しているように僕は感じています。

自分語りが長すぎましたね。
それでは本題に戻ります。
我々は奴隷にならないためにも、
「実学」を身につけなければなりません。
そのためにも的確な「意思決定」をする必要があります。
本書では、瀧本先生が唱える”ディベート思考”が実際の具体例とともに紹介されています。
次からその要点をまとめます。

まず大枠の流れとして、以下3ステップを踏みます。

1.「具体的な行動を取るか、否か」という論題を設定

2. メリットとデメリットを比較

3. 反論(ツッコミ)の仕方

ディベート思考の始めとして、
まずは議論する「論題」を設定していきます。

漠然としたものではなく、具体的にする必要があります。

②「具体的な行動を取るか、否か」という論題

漠然とした論題だと、
何時間も議論をして何も決まらず、
ただいたずらに時間が過ぎていきます。

会社の無駄な会議を想像したら分かりやすいでしょう。

そうではなく、「具体的な行動」をベースに、
それをするのかしないのか、という議論に導くのが大事です。

具体的な行動を取るか取らないか、
といった論題のことを業界用語で「政策論題」といいます。

コツとしては、大きな問題をまず取り上げて、
それを小さな複数の問題に分けていくやり方があります。

ポイントとしては、「具体的に」です。

具体的であればあるほど、議論が生産的であるはずです。

③メリットとデメリットを比較

論点となる行動を起こすメリット、デメリットについて比較します。

議論の終着点はいたってシンプルです。

「メリットかデメリットを比較して、大きい方に従う」です。

両者を漠然と考えるのではなく、
更に条件を分解して考えていきます。まずはメリットから説明します。

④メリットの3条件

1. 内因性(なんらかの問題があること)

2. 重要性(その問題が深刻であること)

3. 解決姓(問題がその行動によって解決すること)

これら3つの条件を満たして初めて「メリット」と呼ぶことができます。

1つ1つ詳しく見ていきましょう。

1. 内因性(なんらかの問題があること)

なにかの問題があって、それを解決するために行動を起こします。

なので、そもそもその問題が既に解決されていたり、
放って置いても大丈夫であれば、そこで議論は終了です。

まずは問題が存在することをデータなど根拠を示していきましょう。

2. 重要性(その問題が深刻であること)

次に重要性です。

1で説明した「問題」がいかに深刻かをこちらも根拠をもとに主張します。

いかに自分たちに悪影響を与えるか、
放って置いたらまずいのかを伝えます。

問題が深刻であればあるほど、緊急度が増し、行動を起こす重要性が高まります。

3. 解決性(問題がその行動によって解決すること)

メリット最後の条件は解決性です。

論題になっている行動を起こすことで、
どのようにして問題が解決されるのかを説明します。

「量×質×確率」に沿って主張することがポイントです。

解決性が低いと、行動を起こすメリットも小さくなります。

⑤デメリットの3条件

ディベートでは、
自分の主観を捨てて賛成派・反対派、両者の立場になって、
客観的に考えるのが大切です。

1. 発生過程(新たな問題が発生)

2. 深刻性(問題の深刻さ)

3. 固有性(現状ではその問題がないこと)

メリットの条件と表裏一体であることが分かります。

1. 発生過程(新たな問題が発生)

論題に挙げた行動を取った時に、
新たな問題が発生する過程を説明します。

何かを解決しようとしている行動なのに、
それ以上の問題が発生すると本末転倒です。

デメリットの核となるのは、
新たに生じる問題をどれだけ具体的に紹介できるかにかかっています。

2. 深刻性(問題の深刻さ)

次の新たに生じる問題の深刻さを主張します。

これはメリットの「重要性」に似ていますよね。

要は、既存の問題と新たな問題とで、
どちらの深刻度が大きいのかを比較する訳です。

新たな問題がどれだけ”重い”のかを根拠をもとに主張していきます。

3. 固有性(現状ではその問題がないこと)

論題の行動を取らなければ、
新たな問題が発生しないことを主張します。

簡単に言うと、「現状維持の利点」を伝えるところです。

1.2で主張した新たな問題の深刻さを考えると、
現状維持、もしくは別の新たな行動を考える必要性を提示していきます。

⑥反論(ツッコミ)の仕方

メリット、デメリットをそれぞれ3つの条件をもとに主張したあとは、
「反論」の時間です。

まず大前提として、
反論は「口答え」ではなく、ましてや相手の人格を否定する行為でもありません。

よりよい結論に昇華していくための1つの手段です。

冷静に、ドライに反論を考えます。

反論は、簡単に言うと「ツッコミ」です。
僕は関西出身なので、そう言われると分かりやすいです。

とにかく相手の意見に対して”なんでやねん”とツッコミます。

ポイントとしては、
先程書いた3条件に当てはめる形で反論することです。

それ以外の反論は議論が宙に浮くので、できれば避けたいところ。

『メリットに対する反論』

1. 内因性:そもそも問題は存在するのか??

2. 重要性:問題はそこまで深刻なのか??

3.解決性:その行動によって本当に解決できるのか??

といったように、それぞれの条件について反論をしていきます。

反論をする際にも根拠となるデータや資料で攻めます。

『デメリットに対する反論』

1. 発生過程:本当に新たな問題は生じるのか??

2. 深刻性:新たな問題はそこまで深刻なのか??

3. 固有性:その問題はゆくゆく起きるんじゃないか??

のように、こちらも3条件に当てはめる形で反論します。

なので、相手の意見をしっかり聞くことが大事です。

⑦「正しい主張」とは

では、ここで「どこまで反論すればいいのか?」といった疑問が生まれます。

理想は「全く反論しようがない正しい主張」になるまで議論を進めることです。

根拠と検証をテーマに、
多くの視点から意見や主張を細かくチェックします。

この「正しい主張」には3つの条件があります。

「正しい主張」とは、、

1. 主張に根拠がある。

2. 根拠が反論にさらされている。

3. 根拠が反論に耐えた。

「もうこれ以上反論はできない」と第三者が思えたら、
それは正しい主張ということです。

ただこの反論には大きな注意点があります。それは「推論」の存在です。

「推論」とは、一言でいうと「前提条件」です。

「思い込み」とも言い換えることができます。

“Aさんはいい人だ。なぜならお年寄りを助けたからだ。”

という主張には、”人助けする人はいい人だ”という推論が隠れています。

この推論がそもそも間違っていると、議論も間違った方向に進みますのでご注意を。

逆に言うと、相手を論破したい時や、話の論点をズラしたい時は、
この「推論」を攻めるべきでしょう。

人は自分が正しいと思いこんでいることの理由を聞かれてると返答に困ります。

「そういうもんだから」という回答をすると議論は平行線をたどることになるでしょう。

⑧”専門バカになるな”

ここまでディベート思考の方法を紹介してきました。

問題について具体的な行動をベースに、
メリットとデメリットの比較をした上で意思決定の判断を行う。

そうすることで、
横断的な知識を養い、相手のニーズを推測する柔軟さを身につけることができます。

まとめ、おまけ

最後に、このスレッドで書いたことをざっくりまとめていきます。

瀧本哲史先生が書いた著書『武器としての決断思考』の要点を自分なりに書きました。

本書で紹介される「ディベート思考」について詳しく紹介しました。

以下、箇条書きで改めて整理しました。

武器としての決断思考の要点

・リベラルアーツとは人間を自由にするための学問
・意思決定の方法は、知識、判断、行動、修正の順番
・ディベート思考は「今の最善解」を導き出す
・具体的な行動を取るか、取らないか、の論点
・メリットとデメリットを比較 ・両者の条件に沿って反論

そして「もうこれ以上反論できない」という状態になるべく近づけた上で、
メリットとデメリットのどちらか大きい方の主張をもとに行動を決定する。

注意点として、思い込んでしまっている前提条件(推論)の存在には常に気をつける。

こちらが、本書のざっくりとしたまとめになります。

最後に、、

「優秀なディベーターの条件」

「優秀なディベーターの条件」が面白かったので、紹介します。

“バカをよそおって、知らないフリをして、話全体を自分の知りたい方向性に持っていく”

というものです。「戦略的な天然」といったとこでしょうか。
最近だと「あざとい」という言葉も似たような印象を僕は受けます。

参考にしてください。

瀧本先生がご存命中は教員でありながら、
かつては外資系コンサルやエンジェル投資家でした。

彼の著書はただの教養ではなく、
実際の仕事に活かせる「実学」を教えてくれます。

僕も大好きな著者なので、ぜひ読んでみてほしいです。

【30日間無料!】Amazon Audible で本を「聴く」

Amazon Audibleとは

Amazon Audibleは、
プロのナレーターが朗読した本をアプリで聴けるサービスです。

12万冊以上ものラインナップで、
ビジネス書から絵本まで幅広いジャンルの本を楽しむことが出来ます。

移動中や作業中など、
いつでもどこでも読書ができ、オフライン再生も可能です。

朗読を聴いて、本を”耳”で読む。
すなわち、本を”聴く”という体験ができます。

【コスパ最強】30日間の無料体験実施中!

Amazon Audibleは今なら30日間無料で試すことができます。

もし自分に合わないと思ったらいつでも簡単に解約できます。
無料体験期間中(登録後30日以内)であれば、一切費用はかかりません。

無料体験終了後は月額1500円です。
毎月ビジネス書1冊の値段で、12万冊以上にアクセスできると思えばコスパ最強です。

家事をしているとき、電車での移動時間、運転中など、
「耳」は空いている時間が意外とあるものです。

その時間で本を「ながら聴き」することで勉強しませんか?

Amazon Audible はこんな人におすすめ!

  • 仕事や家事で「読書」をする時間がない。
  • スキマ時間を有効活用したいけど、何から始めたらいいか分からない。
  • 本を読むのが苦手だけど、ラジオを聴くのは好き。
  • 何冊も読みたいけど、そこまでお金に余裕がない。
  • 「音声メディア」に興味がある。

 

【公式】
『Amazon Audible』
30日間の無料体験を試してみる

 

【30日間無料!】Amazon Kindle Unlimitedで電子書籍を読む

Amazon Kindle Unlimitedとは

Amazon(アマゾン)の電子書籍読み放題サービス。

月額980円で幅広いジャンルの書籍を読みたいだけ読むことができます。

【Amazon Kindle Unlimited で読める書籍のジャンル】
小説、漫画、ラノベ、雑誌、ビジネス書、趣味の本や実用書、洋書、絵本・児童書、資格や語学、音楽・医学・ITなどの専門書など

ほぼなんでも読めちゃいます。

僕は普段、持ち運びの面倒なぶ厚めの「ビジネス書」や「雑誌」などを購読しています。

【読み放題】30日間の無料体験実施中!

Amazon Audibleと同じく、「30日間の無料体験」があります。

さらに、
通常価格1,960円(980円×2ヶ月)かかるところ、

「99円(2ヶ月)」となる特別なキャンペーンも開催されています。

audibleでもそうですが、
本1冊買うのに1200円~2000円ほどすると考えたら、
こんなお得なサービスないですよね、、

お金かかるもんじゃないので、是非一度試してみてください。
合わなければすぐ退会したらいいので、、

Amazon Kindle Unlimited はこんな人におすすめ!

  • 電子書籍をお得に沢山読みたい。
  • 重たい本を持ち歩きたくない。
  • とにかくお得に本を読みたい。
  • 普段タブレットを使っている。
  • 本棚を置くスペースが家の中にない。
  • ミニマリストを目指してる。

 

【公式】
『Amazon Kindle Unlimited』
30日間の無料体験を試してみる

 

タイトルとURLをコピーしました